RIZAPが、JaSST ’24 Tokyoにも初参戦!【各講演のレポート集】
RIZAP、JaSSTにも初参戦!
ソフトウエアテストのシンポジウム、「JaSST」が今年3月、東京・市谷でリアル開催されました。積極的にカンファレンスへの参加しているわれわれRIZAPももちろん参戦!
こちらの記事では会期中に開催された数々の講演(セッション)の中から、メンバーたちがとくに印象に残ったセッションの感想をまとめました!
↓↓↓ 現場レポートはこちら ↓↓↓
https://www.rizap-tech.co.jp/recruit/articles/entries/283
坂本唯子の感想まとめ
組込み系システム版-失敗から学ぶ自動テストの設計プロセス
登壇者で『ソフトウエアテスト自動化の教科書 現場の失敗から学ぶ設計プロセスの』著者・林尚平さんによる、組込み系システムの自動テスト導入時における、設計プロセスについてのお話でした。
自動テストの導入は、ソフトウエアのテストでも最初はつまずくことが多いというイメージですが、組込み系システムへの導入となると特に難易度が高く、業務系と比べて成功例は多くないそうです。
実際に現場で起きた「組込み系特有の失敗」を踏まえて、どのように自動テスト導入を実現したかを細かく説明されていました。
【感想】
組込み系システムのQA経験はありませんが、テスト自動化に興味があり聴講しました。
事前にJaSSTのHPに記載されているセッション内容を拝見したものの、組込み系システムは理解が浅いため聴講する前は不安でしたが、登壇者の林さんは自動化について本を執筆されているほど経験が豊富だったため、実際のセッションは大変わかりやすく勉強になりました。
失敗から得た「テスト自動化における注意点」の中で、印象深かったのは以下の2点です。
自動化を導入・継続するために必要なコストはきちんとかける
テスト自動化を進めるにあたり、費用はもちろん、その実現には工数(人)がかかります。やみくもに進めず自動化テストについてきちんと理解している人を適切にアサインすることが大事なのだと感じました。
また、短い期間では期待している成果が見えにくいため、長い目で導入を進めなければいけないのだとも感じました。
自動化できる機能だけ自動化をする
「自動化を導入すること」に精いっぱいになってしまい、肝心の「実際に自動化したい機能」がなかなか自動化できずに進んでしまった、という失敗談から得た注意点。
私自身も、過去、難しいことに挑戦した際、目標地までのプロセスが長かったために惰性に陥ってしまった経験があったので、このお話は非常にイメージがつきやすかったです。
まずは1番自動化したい機能を明確にし、そこに注力することが重要だと深く理解しました。
組込み系システムのお話とはいえ、ソフトウエアのテスト自動化でもつまずくことが予想される箇所は多くあり大変勉強になりました。
これからテスト自動化の導入に向けて、がぜんやる気になりました。
三社三様のQAのカタチ
事業会社・製品開発会社・テストベンダーによるパネルディスカッション。登壇したのは以下の3社です。
東急 URBAN HACKSさん
サイボウズさん
テクバンさん
事業方針の異なる3社それぞれがQAチームや開発チームへのリソースへの向き合い方に対して、率直な意見を交換されていました。
具体的には、以下三つの議題を主軸としたディスカッションです。
テスト実施時にバグを多発させない方法
リソースの調整や採用について
QA組織をこれからよくしていくためには
各社ならではの活動や悩みと、それらをどのように解決されているのかを具体的に話されており大変勉強になりました。
【感想】
講義の中で深く印象に残ったお話が二つありました。
1点目は「QAをこれからよくしていくために」という議題で東急 URBAN HACKSさんがおっしゃった「QAの理想卿をURBANに」といった言葉でした。日本では、QAエンジニアは開発エンジニアに比べまだまだなじみの薄い存在ということもあり、「QAといえば」と聞いて連想される有名企業はないように思えます。
そこで東急 URBAN HACKSさんは「QAの理想卿をURBANに」とおっしゃったわけですが、それを聞いた瞬間「自分も、『QAの理想卿はRIZAPに』と言いたい!」と思いました。
QAエンジニア界隈もそうですが、RIZAPのQAもまだまだ発展途上の段階にあると認識しています。伸びしろしかない中で、このような言葉を聞けて大変活力になりました。
2点目はリソースの調整や採用についての議題の際に、やはり東急 URBAN HACKSさんが「新入社員(新卒)にはQAを希望する方が多数いる」とお話されていたこと。
これにはセッションに参加されていた方々も驚いた様子。もちろん私も驚きました。
日本ではまだQAエンジニアはメジャーな職種ではないと感じていたのですが、若い世代の人にはQAが浸透してきている、ということなのでしょう。
QAエンジニアとしてスキルアップする方法のみならず、「どうやったら、もっとQAエンジニアになりたい!という若者を増やせるか」といったことも考える、とてもよい機会になりました。
サイボウズのQAエンジニア育成
サイボウズの斉藤裕希さんによるセッション。
サイボウズに中途入社した際に斉藤さんが受けたオンボーディングの内容を赤裸々にお話されたほか、入社前に感じていた以下「三つの課題」をどのように改善されたか、またそれに伴い自身の気持ちがどのように変わっていったかをお話しくださいました。
三つの課題
オンラインコミュニケーションを円滑に進めていくこと
自分(QA)の方が下?自信がないこと
二つの「苦手なこと」
┗ 人を頼ること
┗ ルールがしっかりと定まっていない仕事
【感想】
入社して数か月ではありますが、私も最近、ありがたいことに新規メンバーのオンボーディングを実施させていただく機会がありました。
受け入れが直近だったこともあり、セッション内容は共感を持って理解できましたし、「こうすればよかったのか!」という気づきもありました。
特に感銘を受けたのが「スキルマップと成長支援アプリの活用」についてのお話です。
サイボウズではmiro(オンラインホワイトボード)を使用し現在の業務内容に関するスキルレベルを表したスキルマップを作成し、不足する能力・技能について教育計画を立てていました。
また、成長支援アプリではその内容が具体的にチケット化されており、自分が次に何をできるようになればいいか、どのようにチームに貢献していけばいいのか等、自分の立ち位置が明確化されている様子でした。
私も入社した当初は右も左もわからないことばかりで、QAの経験があってもどのようにチームに貢献していけばいいのか、明確にわかりませんでした。スキルマップによって自身の立ち位置が可視化され、なおかつ成長支援アプリによって自身ができるようになったことが視覚的にわかると、すごく自信につながるなと感じました。
われわれも、4月以降、新規メンバーが参画する際にさっそく取り入れてみたいと思いますし、その前にまず自身のスキルマップを作成したいと思いました。
テスト管理ツールの向かう先
テスト管理に専用ツールを活用することでどのような価値が得られるかについて、さまざまな視点から情報を共有するディスカッションベースの講義でした。
以下三つの議題に沿って登壇者がディスカッションを行っており、テスト管理ツール(※テストの進行状況を始めソフトウエアテストに関わる情報を一元的に管理するツール)を導入しようか悩んでいる身としては、大変勉強になる時間でした。
テスト管理ツールが得意・苦手とする分野は?
テスト管理の普及を阻むものとは?
テスト管理ツールは今後どう進化していくべきか?
最後の議題では今できることだけではなく、「一歩先のテスト管理とは?」ということについても深掘りされ、各社さまざまな意見を聞けて興味深かったです。
【感想】
テスト管理ツールといえばExcelが多く使われている印象です。講義の中でも「あいつ」という名で多く出てきましたが、やはり手軽で誰でも使用できるという利点があります。終盤で実際に専用ツールを開発・提供している方が「あいつには勝てない・・・」と会話されるほど実用的で、テスト管理ツールとして根付いていると改めて感じました。
ですが、「Excelでは不得意だけれど、テスト管理ツールなら得意なこと」もありました。
例えば、大規模のテスト実行の際に実行アサイン人数が多く、テストケースも1000件を超えてしまうケース。私も大規模なテスト実行に関わった際、テスト実行管理ツールではなくExcelを使用したことで、何度もファイルが落ちたり、ファイルが重すぎて開かなかったりといった大変な苦労をしました。
このとき、テスト専用管理ツールは実施用途を明確にした上で導入すれば、その利便性を100%引き出せることを実感しました。
また、このセッションの中で個人的に1番驚いたのは、Shift社が提供しているテスト設計を行うための支援ツールがテスト管理ツールと連携できることでした。
そもそも、テスト設計支援ツールという存在を知らなかったのですが、デシジョンテーブルのパターン表を取り扱うことや、シナリオテストのパターンを作成し、実際に項目作成が簡単にできる仕様でした。
テスト管理ツールを使用することで、テストの進展を始めさまざまな情報をシンプルに一元管理できるようになり、かつ、設計支援ツールと連携することで、テスト管理に関わる作業が効率化され、テストの負荷も大幅に軽減されるなと感じました。
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