1,200人の会場に、駄菓子屋を開く。~PMと2年目エンジニアのDroidKaigi 2026スタッフ参加記~
DroidKaigi 2026会場にて(DroidKaigiより許可を得て掲載)
2026年9月1日から3日間、ベルサール渋谷ガーデンでAndroidカンファレンス「DroidKaigi 2026」が開催されました。RIZAPテクノロジーズからは、今年も2人が運営スタッフとして参加しました。
chocoZAPアプリのPM(プロジェクトマネージャー)でスタッフ2年目の吾妻と、昨年は一般参加だった新卒2年目のAndroidエンジニアの内藤です。持ち場はコーヒー発券システムと駄菓子コーナー。そこで何をして、何を持ち帰ったのか。開催直後の2人が対談形式で振り返ります。
カンファレンスがきっかけで入社した2年目社員と、恩返しがしたいPM
まずは、「なぜスタッフをやるのか」を聞き合うところから始まりました。
内藤
もともと僕は、カンファレンスがきっかけでRIZAPテクノロジーズに入社したんです。学生のときにカンファレンスに参加して、その後のドリンクアップで話した相手が、当社の社員2人でした。だからカンファレンスには思い入れがあったんです。
昨年、Androidエンジニアに配属された直後に初めてDroidKaigiに一般参加したら、海外のスピーカーがいて同時通訳もあって、規模の大きさに圧倒されました。最後に「スタッフを募集しています」という紹介があって、実際に吾妻さんがスタッフとして働いているのも見ていたので、飛び込みやすかったんです。
吾妻
1年目に参加者として来て、2年目にスタッフになる。ストーリーがありますね。
前職ではAndroidエンジニアをやっていました。学生の頃からDroidKaigiやKotlin Festで知識をもらってきたので、コミュニティに恩返しできたらと思っていました。当時の勤務の都合ではスタッフ活動が難しかったのですが、転職した今ならできそうだと思って始めました。もうひとつ、Androidエンジニア感を少しでも残したいという背景もあります。アプリを主に担当するPMとして、開発の最新動向を追えていると、アプリエンジニアの皆さんと会話がしやすいんです。
コーヒーの行列と、1,200人分の駄菓子
スタッフの仕事は当日だけではありません。今年は1月にオンボーディングが始まり、3月上旬には全体ミーティングが動き出していました。持ち場は、吾妻がコーヒー発券システム、内藤が軽食として提供する駄菓子の選定です。どちらもイベント運営チームで担当している役割です。
吾妻
DroidKaigiでは毎年、会場でバリスタがコーヒーを淹れてくれるのですが、丁寧に淹れるぶん1杯に時間がかかるので、欲しい人が並ぶと列が長くなってしまうんですね。並んでいる間はスポンサーブースを回れないので、もったいない。「長い時間並ばなくても済む仕組みができたらいいよね」という話から始まって、レシートにQRコードを印字して自分の番号が分かるようにして、「今、何番から何番まで呼ばれているか」を確認できる仕組みになりました。自分の番号が呼ばれたら戻ってくればいいので、並ぶのは短い時間で済みます。開発は他のスタッフが主導してくれて、私は当日の列整理や案内を担当していました。
内藤
僕は軽食チームです。お菓子自体は例年提供しているのですが、今年は「駄菓子屋さん」をコンセプトにすることになって、そのコーナーを担当しました。置くお菓子を選定してリストを作り、駄菓子問屋に発注する役割です。目的は、参加者同士のコミュニケーションのきっかけを作ること。「これ知ってる」「懐かしいね」という会話が生まれる場所にしたくて、バラエティを重視して選びました。海外の方も楽しめるように、海外の有名なお菓子も入れています。
ただ、夏の開催なので「チョコレートなどの溶けやすいものは扱えない」と問屋の担当者に教えてもらいました。どうしても置きたかったものはスーパーで買い足しました。一番困ったのは数量です。DroidKaigiは1,200人以上*が来場する大規模なイベントで、軽食としてどれだけ駄菓子がいるのか、僕には見当もつきませんでした。
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コーヒー発券システムまわりの様子(DroidKaigiより許可を得て掲載)
「発注しすぎたな」と思った、段ボールの山
DroidKaigi 2026の会期3日間は、Event Day、Conference Day 1、Conference Day 2という構成。軽食が提供されるのはConference Dayの2日間で、軽食チームにとって初日のEvent Dayは提供に向けた準備の日です。会場で内藤を待っていたのは、自分が発注した駄菓子の段ボールの山でした。
内藤
見た瞬間、「発注しすぎたな」と思いました(笑) 棚の組み立てなど、ふだんやらない作業も多い初日でした。
吾妻
お菓子の箱、すごい量でしたよね。下の方から見たことのないおやつがどんどん出てくる、発掘みたいな時間でした。何が人気でしたか?
内藤
特に甘いもの系が人気で、スーパーで買い足したチョコレート菓子はすぐなくなりました。面白かったのは、Conference Day 1では置き場所が悪くてあまり手に取られなかったドーナツ菓子が、場所を変えただけで2日目はすごく人気になったこと。やってみないと分からない気づきがありました。
吾妻
もう視点が駄菓子屋さんになっていますね(笑) 向かい合わせに並んだ棚の内側がよく取られるとか、間に置いたドロイド君の人形をみんなが写真に撮ってくれていたとか、あの一角は見ていて楽しかったです。
内藤
それでも3日間終わってみると、思っていたより捌けていて。一番嬉しかったのは、どれにしようかなと悩んで選んでくださっている姿や、それを見て「懐かしいね」と参加者同士で話してくださっている様子でした。狙っていたコミュニケーションのきっかけになれたのかなと。
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駄菓子コーナーの様子(DroidKaigiより許可を得て掲載)
必要だったのは、Androidの知識ではなかった
後半は、スタッフとして経験して得たものの話に移ります。
吾妻
参加者ではなくスタッフとして来てみて、会場の見え方は変わりましたか。
内藤
変わりました。去年「いろいろやってるな」と思っていた裏で、こんなにちゃんとチームが分かれていて、「今年はこういうことをやろう」とみんなで決めて、一人ひとりに役割を当てて進めていたんだと分かりました。「この裏にはいろんな苦労があったんだろうな」と思いながら会場を見るようになりました。
吾妻
スタッフに必要だったスキルは何かありますか。Androidの知識は必要でしたか?
内藤
僕の担当ではまったく必要なかったです(笑) それより勉強になったのは、コミュニケーションの取り方でした。DroidKaigiの運営はボランティアなので、全員が同じ日に集まれるとは限りません。参加できなかった人のために議事録をきちんと残す。「こういうことが決まったので、こういうことをしてください」と指示を明確に出す。相手が使える時間が限られている前提で、やり取りの仕方を組み立てる。そういう非同期のコミュニケーションがすごく勉強になりました。
吾妻
その視点は大事ですね。出社が必須の会社なら、席に行けば同期的に会話できてしまいますが、RIZAPテクノロジーズのようなフルリモート環境では、非同期のコミュニケーションこそが日常です。DroidKaigiのスタッフ活動は、非同期での仕事の進め方を学べる場にもなっていると思います。
Androidの知識がなくても参加できるチームはありますし、内藤さんがスタッフに応募したのは配属1年目のタイミングでしたが、そのレベル感でも自分の役割があって、DroidKaigiに貢献している実感を持てる。各チームのリーダーのフォローも手厚くて、とてもうまく回っている場所だと思います。
スタッフ参加を、業務として後押しする会社
スタッフ活動を支えたもうひとつの要素が、会社の姿勢でした。
内藤
会社の後押しは本当にありがたかったです。当日は業務として参加させてもらいました。僕は遠方に住んでいて、3日間の開催に移動を含めると、ほぼ1週間不在になってしまうのですが、会社はそれも承認してくれて、歓迎して送り出してくれました。
吾妻
Androidエンジニアの内藤さんも、PMである私も、業務参加でOKが出ました。職種に関係なく後押ししてもらえるのはありがたいですね。来年も参加したいですか?
内藤
したいですね。今年は皆さんに助けられてばかりでしたし、自分の担当ももう少しうまくできたなという心残りがあるので、来年に活かしたいです。
おわりに
内藤
僕自身、カンファレンスがきっかけで就職しましたし、参加するだけでも「こんな会社があるんだ」と知ることができたり、最新の技術に触れられたりします。ただ、「カンファレンスに行ってコミュニケーションを取ろう」と言われても、実際は難しかったりしますよね。スタッフとして参加すると、自分の役割があって、チームに知っている人ができて、会話のきっかけに困らなくなります。スタッフ参加、おすすめです。
吾妻
Androidに興味がある知り合いが増えると、他の勉強会にも参加しやすくなって、気持ちのハードルがだいぶ下がりますよね。RIZAPテクノロジーズはカンファレンスへの業務参加が認められていて、今回スタッフ参加していないアプリエンジニアの方々も、スタッフ活動を後押ししてくれる雰囲気があります。コミュニティに還元していきたい気持ちのある人には、合っている会社だと思います。
*DroidKaigi 2026オープニングトークで発表された「1,200+ Attendees」に基づく表記です。